タイ人は日本人と比べて引っ越しの頻度が多く、新しい部屋が見つかったらトゥクトゥクやトラックに荷物を積み込んで引っ越しする光景が見られます。タイの引っ越しは簡単と言われていますが、日本人がタイ移住後に初めて引っ越しする方はどのようにしたらよいのか戸惑うのではないでしょうか。引っ越しするには引っ越し先の探し方や新しい住居との契約、引っ越し業者の選定などやることが一杯あります。どれも慣れないタイでのことなので忘れものが無いようにスケジュールとリストを作ると安心です。ここではタイ国内の部屋探しから引っ越し・入居までの必要な手続きの流れを紹介します。
こちらの記事ではバンコクの不動産会社スックリビングに一部協力を頂き執筆をいたしました。
タイの部屋探し
日本で部屋を探す時には不動産会社を通すのがほとんどです。不動産会社は街中に事務所を構え、インターネットでも取り扱いの部屋を掲載していますのでその中から自分の希望に合った部屋を探せます。一方、タイは外国人向けの物件を扱う不動産会社はありますが、取り扱うのは高額物件ばかりでエリアもスクンビットやシーロムなど高級住宅街に限られています。また、タイの不動産会社ではインターネットの掲載も行っていますが、いつの情報なのか分からず正確でない場合もあります。一方、バンコクには日系の不動産会社がスクンビットを中心にたくさんあります。取扱物件はスクンビットを中心としたエリアになりますが、相談すれば他のエリアでも探してもらえます。
さらに、部屋探しの確実な方法は目当ての物件が決まっていれば直接物件の管理事務所を訪ねることです。空室の部屋を案内してくれて部屋の中も確認できます。但し、日本語は話せないでしょうから英語かタイ語で交渉することが必要です。
部屋の契約
部屋の契約は、不動産会社が仲介するなら会社によって契約方法や必要書類は異なります。個人で契約するときは必要な書類はパスポートと携帯電話番号くらいです。契約書をチェック(契約書は英語かタイ語です)したうえでサインをすれば完了です。契約時にはデポジット(保証金)として家賃の2カ月分と家賃の合計3ヵ月分が必要です。契約したらその日から住むことができますので日本と比較すると契約は非常に簡単です。
部屋代以外に光熱費が必要になります。これまでアパートメントの場合には部屋代と光熱費をアパートメントに支払う場合がほとんどです。コンドミニアムは部屋代と水道代は管理事務所に支払いますが、電気代は部屋のオーナー名義の請求書をコンビニなどに支払います。また、インターネットはアパートメントでは共有のWIFIを使える場合がありますが、コンドミニアムは通信会社と直接契約になります。
その他、契約の時に注意する事は、コンドミニアムは部屋ごと分譲されているのでそれぞれオーナーがいます。知り合いなどの紹介で部屋のオーナーと直接契約すると電化製品の故障や家具の破損などがあった時にはオーナーと直接の話し合いになります。コンドミニアムの管理事務所を通して契約すればこのような事態の時にオーナーと調整してもらえますので極力管理事務所を通して契約した方が安心です。
また、部屋の破損などがあるかは契約前にチェックしましょう。解約した時にこちらのせいで破損したと修理代を請求されることがあります。
部屋の解約連絡と引っ越し
部屋を契約したらいよいよ引っ越しです。その前に住居の管理事務所または部屋のオーナーに退去の連絡をします。退去日には自分たちも立会いのもとで部屋のチェックをしてもらいます。このチェックで入居時に払ったデポジットがいくら戻ってくるのか決まります。
引っ越しは、不動産会社を通しての賃貸契約した場合の引っ越しはサービスでやってもらえます。単独で契約した場合はタイにはヤマト運輸やタイ日通など日系の運送会社がいくつかありますので料金やサービスを比較して決めましょう。単身の方などで引っ越し先が近く、段ボールが5~6個程度の場合はトゥクトゥクをチャーターすれば安く済ませることができます。
転居した時の手続き
1.TM30の確認
タイでは賃借者が外国人を宿泊させるときに入国管理局に届ける必要があります。アパートメントの場合は事務所が届けてくれますが。コンドミニアムはオーナーがその知識がないと届をしない場合があります。結局罰金は部屋を借りた者が支払うことになるケースが多いので確認が必要です。
2.その他住所登録の変更
引っ越しが完了したら住所を登録しているものを変更しましょう。変更するのは在留届、会社、銀行、保険、運転免許証、フードデリバリー、ネットショップ、インターネットの解約&契約、その他会員になっている場合は変更しましょう。これらは忘れることがあるのであらかじめリストアップしておくと引っ越し後の住所変更もスムーズに済みます。
タイの引っ越しの流れを紹介しましたが、日本の引っ越しと比べるとずいぶん簡単だなと思うかもしれません。しかし、タイは日本と習慣や言葉が違うので戸惑うこともあります。引っ越しをスムーズに済ませるにはチェックリストを作って忘れ物がないかチェックしながら行いましょう。
こちらの記事ではバンコクの不動産会社スックリビングに一部協力を頂き執筆をいたしました。