タイでは不動産バブルと言われてるが実は....
タイは東南アジアでも不動産売買が積極的に行われている国です。
売買をするのは現地の人たちがほとんどで対象の物件は居住用ですが、一部のタイ人富裕層や外国人は積極的に投資を行っています。
タイの不動産価格はこれまで上昇が続き、下落することがありませんでした。
タイは発展途上の国なので年々物価は上昇していますが、不動産価格はそれ以上に上昇しています。しかし、日本のバブル期のようにすべての物件が売れてしまい、未成約の物件が残っていないと言う状況ではありません。
未成約の物件があるにも関わらず価格が上昇し続けるところがタイの不動産の不思議なところです。
ではタイの不動産はこのまま価格が上昇し続けるのでしょうか。
こちらの記事ではバンコクの不動産会社スックリビングに一部協力を頂き執筆をいたしました。
外国人のタイ不動産投資の特徴
タイの不動産はタイ人だけでなく、たくさんの外国人も積極的に投資しています。
外国人の投資の対象になる物件はコンドミニアムが中心です。
日本のように土地が対象にならないのは、タイは外国人が土地を所有することを認めていないため、不動産投資の対象はコンドミニアムになります。
さらに、コンドミニアムは自由に購入できるのではなく、タイ人の保有率が50%以上という制限があります。
しかし、それ以外の制限がなく購入方法は非常に簡単で、個人間の売買もそれほど難しいことではありません。
さらに、購入費用や税金の費用が安いため、購入した後のランニングが低いところもタイの不動産の特徴です。
なぜタイの不動産投資なのか
では、なぜタイの不動産に人気があるのでしょうか。
すでに説明しました通りタイは外国人が不動産を購入するのに制限を設けていますが、購入するのが非常に簡単です。
また、東南アジアの中ではシンガポールや香港のようにコンドミニアムが高額ではなく、数が豊富で不動産の未成約件数が増えても価格が安くならないところも人気の理由です。
なぜそのような現象が起こるのかにも理由があります。
バンコクやその周辺では毎年新しいコンドミニアムが誕生しています。
これまで古いコンドミニアムを保有していた人が、新しい物件を購入して、古いコンドミニアムを売却することで、古い未成約の物件が増えるものの、新しい不動産が売れていくのがタイのコンドミニアムの特徴です。
タイの不動産は発展するか、衰退するか
タイのコンドミニアムはこれまで販売価格が下落することなく上昇を続けて来ました。
通常は需要が少なくなれば販売価格は下落するのですが、タイの場合は上昇を続けてきたのは、既に説明しました通り、古い物件から新しい物件への住み替えが多いため、売買が積極的に行われていたところにあります。
投資も同様で中古のコンドミニアム、まだ完成していないコンドミニアムであればプレビルドの物件がたくさんあり、常に売買が成立しているところがタイの不動産が販売価格の上昇を続けているところです。
しかし、そのような状況が一変したのは2020年に世界中に蔓延したコロナウイルスです。
自由に外国との往来ができなくなったことで、外国に居住している人たちの帰国が相次ぎました。
このような状況下で賃貸していた人たちの部屋のキャンセルもたくさん出ました。その後いつ収束するかもわからない中で、建築してから年数の浅い物件の投げ売りも目立つようになりました。
部屋が空室になって時間が経ち、今後借り手の目安も立たない中で赤字を増やすよりも早めの処分を考えてのことでしょう。
そのような中でもタイのコンドミニアム建設は止まるどころか、コロナ禍以前と同じように建築ラッシュが続いていますが、コンドミニアムを建てるエリアが変わってきました。
以前のタイの不動産は、プロンポンやシーロムなどの高級住宅街にコンドミニアム建築して高額で購入するものでした。
ところが現在はコンドミニアムが二極化しており、BTS(高架鉄道)でバンコクの郊外に向かうエリアで比較的低額なコンドミニアムやMRT(地下鉄)ペチャブリー駅から直結するスポットに位置するシンハ―ビールがデベロップ会社となりオフィスやレストラン、コンドミニアムが入居する複合施設の「シンハ―コンプレックス」やルンピニ公園に隣接する広大な敷地に建設中のバンコク最大のプロジェクト「ワンバンコク」のように高級住宅街に高額なコンドミニアムなど、大きなプロジェクトの中で高級コンドミニアムの販売や、中間層のタイ人に向けの低価格のコンドミニアムが建築されています。
このように、タイの不動産バブルは、物件の価格だけでなくプロジェクトとの連携や販売エリアや価格帯を変えることで今後も衰退することなく続いていくと考えられます。
タイの不動産バブルに上手に乗るには
これまではタイの不動産バブルの仕組みや、今後の状況などについて解説しましたが上手にタイの不動産バブルに乗るにはどのようなことに注意していけば良いのでしょうか。
ここではその考え方のポイントについて解説します。
借り手がついて値上がりする物件とは
日本とタイでは高級住宅に対する考え方が異なります。
日本の場合は東京などの高額なタワーマンションを賃貸で居住する人が多いですが、タイ人の富裕層の人たちは賃貸することなく購入します。
タイは世界一貧富の差が激しい国と言われており、高級コンドミニアムを購入するようなタイ人の持っているお金は半端ではありません。
購入後のランニングコストも安いので居住用として購入して、飽きれば新たな物件を購入してこれまでの部屋は賃貸用として貸し出すのがタイの富裕層の考え方です。
また中間層の人たちは郊外のコンドミニアムや都心部の築年数の経ったコンドミニアムを賃貸や購入して居住します。
その中で、今後どのようにすれば借り手が付きやすく値上がりする物件を見つけることができるのでしょうか。
不動産を投資として考えている人は、物件が売れるまでは常に借り手がいる状態にしたいですが、今は状況が違います。
これまでは、プロンポンなどの高級コンドミニアムを購入すれば、借り手は外国人駐在員などがたくさんいて、数年経てば物件の価格が上がって販売出来ました。
これが今までのタイの不動産バブルです。
ところが、多くの駐在員が帰国した中で同じような部屋を購入したのでは入所者が見つからず、販売する価格も高くならないでしょう。
今後期待が持てる物件は郊外のコンドミニアムです。
このコンドミニアムでは、多くはタイ人が賃貸住宅として居住することになるので借り手が見つけやすく、BTSやMRTの駅近で徒歩圏ならば値上がりが期待できます。
比較的購入金額が低く利益が出やすい物件と言えます。
資金に余裕があり、大きな利益を求めるなら前出の「ワンバンコク」のような大型プロジェクトの物件です。
購入するには日本円でも1億円以上の資金は必要で、人気が出るため抽選などになり必ず購入できるとは限りません。
しかし、確実に利益が出て、ハワイなどでは小さなコンドミニアムでも同じくらいの価格になる事を考えれば、購入する価値があると言えるでしょう。
まとめ
タイの不動産バブルについて解説しましたがいかがでしたか。タイは未成約が増えても不動産バブルが続く不思議な国です。
しかし、コロナ禍の影響でこれまでよりは外国人の不動産投資が少なくなっています。そのため、物件が見つけやすくなっています。
そのため今まで以上に新築や中古の物件があるので、今後値上がりするような良い物件を見つけたいですね。
こちらの記事の一部の執筆にあたりましてタイ・バンコクの不動産会社スックリビングに協力を頂きました。
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